自然界のパワーを活かした『柿渋』
現在の住宅の防腐・防虫・防カビ材が健康に及ぼす影響は、かなり大きいと思われます。
なぜなら、虫が嫌うもの、カビが嫌うもの、それを化学物質で製造しているからです。
虫が死ぬ化学物質が、人体に良いはずがありません。
畳の下に防虫シート、抗菌シート、そして抗菌フロアー。
家の中には企業が商品化した化学素材があふれかえっています。
逆に言えば、企業は己の利益のために化学物質を売りまくっているのです。
はたして自然素材で防腐、防蟻ができないのでしょうか。

自然界には、植物自身が虫、鳥、菌などから身を守るための「技」を持った物が数多く存在します。
たとえば、楠いわゆる樟脳、馬酔木などは、昔から殺虫剤として利用されていました。
そして、渋柿からつくる柿渋は昔、鳥居の防腐、投網の防腐に広く使用されていました。
その他多くの野生植物には、さまざまな効能があります。
無添加住宅では、柿渋を建具に独特の光沢をだす塗料として、
土台には防腐・防蟻のために、柿渋にホウ酸を混ぜて使用しています。
ウッドデッキ塗布用には、ナチュラルな色彩と耐候性を高めるために、ベンガラを混ぜました。
自然素材の「効能」の中で、あなたも暮らしてみませんか?

ちょっと柿渋の話
柿渋には多くの優れた特質を持っています。民間薬としても多くの効能があります。
これは渋さの元であるタンニンが大きな役割を果たしています。
火傷・しもやけ・血圧降下・二日酔い防止・蛇・百足・蜂の解毒剤等に使われてきました。
塗料としての役割も担ってきました。防水効果もあるため、番傘の上薬として。
その他にも団扇や釣り糸にも使われているそうです。

また、塗料としての柿渋は、防腐・防虫・防カビの役割だけではありません。
柿渋を塗ったところに太陽の光をあてると、徐々に深い味わいの色味に変化していきます。
性能面もさることながらその風合いはペンキでは現せません。
時間が経つほどにその価値を感じていただけることと思います。

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